イギリスの哲学者、ジェームス・アレンがこの本を書いたのは1902年。
それからおよそ1世紀にわたって世界中で読まれてきました。
世界には自己啓発書を言われる本はたくさんありますが、その本のほとんどがこの本を基本を書き直したものに過ぎないと言われているのです。
京セラ名誉会長の稲盛和夫氏も「成功の秘訣から人生の生き方までのすべての心理がここにある」といっています。
さっそく、ご紹介しましょう。
■「原因」と「結果」の法則
本書では、宇宙を動かせるのは、混乱ではなく秩序だといいます。
その中の私たちの人生も同じ秩序にされており、すべては「原因」と「結果」の法則に基づいて成り立っているのです。
要するに幸福な人生も不幸な人生も決して偶然ではなく、そこには原因があります。
そしてその原因をつくったのは、自分だというのです。
しかしほどんどの人が、結果ばかりを見て、原因に目を向けることができないそうです。
例えば、人生に成功した人を見て「なんて運の良い人だ」というのが大半ですが、
成功は偶然の産物ではなく、より良い人生を夢見て努力してきた結果でしがないということです。
すると不幸というものも、邪悪な思いが弱さが、その原因を生んだ結果に過ぎないということなのです。
この本の著者、ジェームスアレンは宇宙というものは公平であり、そこに差別はないといいます。
つまりすべては偶然や運などではなく、すべて自分の責任なのです。
ということは人間は環境に支配されているのではなく、良い環境も悪い環境もすべては自分の思いこそが作り出したものということなんですね。
■とてもシンプルな人生の法則
本書にある言葉をいくつかご紹介します。
「人間は思いの主人であり、人格の制作者であり、環境と運命の設計者である」
「人間の心は庭のようなもので、心の中に良い種をまけば、良い行いとして花を開き、良い環境として実を結ぶ。」
「不純な思いや利己的な欲望ばかりを抱いていれば、それはやがて犯罪に走るなど、悪しき行いとなって悪しき環境を作り上げる。」
「もし成功したいと願うならば、「自分は成功する」という強い信念を抱き続ければ、いずれ成功することができる。しかし、ほとんどの人が自分の弱さから継続的な努力をやめてしまうために、成功することはできない。」
より強く努力していけば、大きな成功が待っていて、
少しの努力しかしない人には、小さな成功しか訪れないということなのですね。
大成功という「結果」を手にした人たちは、必ずその裏に血と汗と涙の努力を「原因」があるのだといいます。
そう思うと人生は単純な法則のように思いますね。努力をすればそれに見合った結果が出るし、
逆になにもしなければ何もおこらないのです。
そんな人生のシンプルな法則に気づかせてくれるのかこの本です。
以上、世界中で1世紀以上愛されているベストセラー?でした。